核酸+珪素06

人の染色体      

染色体は、23本に分割された体細胞の核DNAが棒状のヒストン

(タンパク質)に折りたたまれて巻き付いたものである。

染色体の名前の由来は、アルカリ性の色素で染色されることに

由来する。                        

卵子には、22本の常染色体(X1~X22)と1本の性染色体(X)が

ある。精子には22本の常染色体(X1~X22)と1本の性染色体

(YまたはX)がある。精子の性染色体には、XまたはYの2種類

があり、受精卵の性を決定する染色体である。

Y染色体は、男性、X染色体は、女性を決定する。       


卵子が精子と受精すると、対応する染色体が合体して22個の

常染色体対(X1・X1~X22・X22)と1個の性染色体対

(XYまたはXX)ができる。

受精卵は、性染色体対がXYであれば男性、XXであれば女性

となる。                        

したがってヒトの体細胞は、22対の常染色体と1対の性染色

体を有していることになります。


染色体とDNA                      

配偶子(卵子や精子)の染色体数は、23本であり、受精卵の 

染色体数の半分であるから1倍体と呼ぶ。

受精卵の染色体数は、配偶子の染色体数の2倍の46本であり、

2倍体と呼ばれる。                    


細胞核の総塩基対数                    

各細胞の核には、父からのゲノム1セットと母からのゲノム

1セットの2セットのゲノムがある。

母から受け継ぐ核ゲノムの塩基対数は、卵子の核DNAであるから

男性・女性とも同数であり、32億300万対である。      

父から受け継ぐ核ゲノムの塩基対数は、女性(X精子)の場合は、

母からの塩基対数と同数の32億300万対であるが、男性(Y精子)

の場合には、1億対以上も少ない30憶9100対である。

したがって父母から受け継ぐ核ゲノムの総塩基対数は、女性では

64億600万対(=32億300×2対)であり、男性では62億9400万

対(=30おく9100+32億300対)となる。


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  • 遺伝子と核酸                       

    遺伝子とは、すべての生物の細胞内に存在しタンパク質合成及び

    生物の遺伝現象に関与している重要な物質でDNAとRNAの2種類 

    DNAは、細胞核の染色体に局在し、遺伝子の本体である。  

    ヌクレオチドすなわち塩基+糖+リン酸のつながった物質を構成 

    単位とする。                        

    RNAは、遺伝子の形質発現であるタンパク質の生合成の働き手と

    なっている。                       


    老化とは                          

    人は生まれてから亡くなるまで、常に何かしらの変化が起きてい 

    ます。                           

    ある時までは「成長」と呼ばれますが、人として成人し成熟期を

    迎えると、そこから先は「老化」と呼ばれるようになります。  

    勿論これは、個人差もありますが、誰にでも起こる変化です。


    老化のメカニズムには、大きく2つの説があります。      

    生物学的に見て「老化に太刀打ちすることは難しい」とする   

    プログラム説、成熟期における有害遺伝子の発現によって老化  

    していくという擦り切れ説です。               


    時の流れるスピードは、全ての人に共通のものであり、同じ日に

    生れた人は、同じスピードで暦年齢を重ねていきますが、成長の

    スピードに個人差があるように、老化にも個人差があります。 

    また、体の中の組織や細胞によってもそのスピードが変わってき

    ます。一部の組織の老化が進んでも他の組織は、実年齢よりも 

    若いということもあり得るのです。             


    老化の原因                         

    老化の原因の一つは、活性酸素によって起こる体の錆と考えられ

    ています。                          

    活性酸素は、体の様々な部分を錆びさせる原因の一つですが、活

    性酸素が体内にできる原因も様々あり、呼吸をした際に吸い込む

    酸素の一部が活性酸素となってしまったり、車の排気ガス、煙草

    紫外線、激しい運動や心理的ストレスなども活性酸素の蓄積を

    誘発し、老化の原因になります。


    老化のスピードは、40歳代より加速するとされています。   

    その理由は、40歳代になると活性酸素を取り除いてきた「抗酸化

    酵素」の能力が急激に落ちてしまうからだと考えられています。

    これらのことから逆に老化を抑制するためには、代謝を抑え、 

    活性酸素の蓄積を抑制することが有効であると考えられるように

    なり、カロリー制限の効果を訴える説が唱えられるようになりま

    した。一方で老化には、活性酸素のみならず、様々な要因が複雑

    に絡み合っていることから、一概に「老化を確実に抑え込むこと

    はできないという考えもあります。             



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